気になるニュースまとめ【23/10/19】

興味を引いた最近のニュースを要約してまとめています。

米国にちらつく財政不安

  • 米連邦準備制度理事会(FRB)は、米政府が抱える約5000兆円の債務に対する投資家の不安にどう対応すべきか悩んでいる。米財政の未来に対する懸念は既に米国債利回りの上昇の一因となり、政策当局者を驚かせ、追加利上げの先延ばしを考慮せざるを得ない状況になっている。
  • 米国の財政難に対するウォール街の懸念は、FRBの二大責務(物価安定と最大限の雇用の維持)の両方にリスクをもたらしている。特に、赤字と債務についての不安は長期金利の上昇を引き起こせるため、経済成長を妨げ失業率を上昇させる恐れがある。
  • フィッチ・レーティングスは、米国の格付けを最上級の「AAA」から引き下げ、また議会予算局(CBO)の予測によれば、2023年度の財政赤字は20%以上急増し、変動が予想されている。
  • ウォール街の懸念の中には、国債の供給が増える一方でその需要が減る可能性も含まれている。特に、米国債の2大保有国である中国と日本が購入を縮小する可能性があることが投資家にとっての憂慮となっている。
  • 一方で、米金融当局は既に債券保有残高を減らす方針を取っており、来年に利下げを開始してもこの政策は続けられる可能性があると示唆されている。

Netflix は値上げで再び注目を浴びることができるのか

  • ネットフリックスは2023年の第3四半期に876万人の新規会員が増え、米国、英国、フランスで一部の料金を値上げしました。これは、数年ぶりの大幅な会員増で、ストリーミングサービスのライバルが損失を出す中、ネットフリックスが良好な業績を示していることを示すものです。
  • ネットフリックスの株価は決算発表後、一時13%上昇しました。友人や家族との有料アカウント共有プランの導入が成功し、米国では最高のプランが3ドル値上げされ、基本プランが2ドル値上げされました。英国とフランスも同様の措置をとりました。
  • 他社のストリーミングサービスが赤字を出している一方で、ネットフリックスの第3四半期の売上高と利益は市場予想を上回りました。その上、利益率が来年には22%以上に改善し、さらに数年間で伸び続ける可能性があると述べています。
  • ハリウッドの労働争議によりコンテンツ支出が約10億ドル減少し、キャッシュフローが上昇しました。労働争議にもかかわらず、ネットフリックスの番組配信スケジュールにはほとんど影響がなく、一部の番組では新シーズンがリリースされ、人気を博しました。
  • ネットフリックスは、この四半期の売上高を86億9000万ドル、1株利益を2.15ドルと予測しており、両方ともウォール街のアナリスト予想を若干下回ります。会員数の増加は前四半期と同程度を見込んでいます。

ファイザーの経口コロナ薬 今後の価格戦略

  • ファイザーは、今年後半に商業市場への販売を開始する際、新型コロナウイルスの抗ウイルス薬「パキロビッド」の5日間治療コースを1,390ドルで価格設定する予定である。
  • しかし、健康保険プランはほぼ1,400ドルのリスト価格よりもはるかに少ない金額を支払う可能性が高く、患者は少額あるいは全く自己負担がない状況となるかもしれない。
  • ファイザーはまた、患者の自己負担額を低減するために保険会社と協力することを計画しており、2028年まで商業保険に加入している人々の自己負担額を補助する予定である。
  • その一方で、医者や健康専門家、患者支援者からは、高価格が生命を救う治療へのアクセスを制限する恐れがあるとの懸念が呈されている。
  • ファイザーはまた、パキロビッドからの収益が以前に予想されていたものより70億ドル低くなると発表した。これは、連邦政府が緊急使用のためにラベルが付けられた治療薬の返却によるものである。

注目を浴びる治療薬

  • ノボ・ノルディスクの医薬品「オゼンピック」が糖尿病治療薬から奇跡の「やせ薬」に進化し、心臓や肝臓、腎臓保護効果や薬物乱用やアルツハイマー病の治療効果も見込まれている。
  • このGLP-1受容体作動薬の影響により、心血管系疾患治療の市場は2050年までに約10%縮小する可能性があるとウェルズ・ファーゴのアナリストは指摘している。
  • フレゼニウス・メディカル・ケアとダビータの株が売りを浴びるなど腎臓病治療市場にも影響が見られ、オゼンピックの有効性が明らかとなるにつれて投資家の注目が集まっている。
  • その一方で、オゼンピックの定価は1カ月約900ドル、ウーゴビでは1000ドルを超える価格設定となっており、費用の問題や副作用リスクなどのハードルが存在している。
  • ノボ・ノルディスクではセマグルチドのアルツハイマー病治療効果の可能性についても試験を進めており、その結果は2026年に明らかになる予定である。

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