気になるニュースまとめ【23/11/14】

興味を引いた最近のニュースを要約してまとめています。

Nvidia の最新GPU H200

  • Nvidiaは、AIモデルのトレーニングとデプロイメントに特化した新しいGPUユニット「H200」を発表しました。このチップは、現在のAI生成ブームを支えるAIモデルのパワーを提供します。
  • H200には、テキスト、画像、予測の生成に役立つ141GBの次世代「HBM3」メモリが搭載されています。この新しいGPUは、以前のモデル「H100」のアップグレード版で、OpenAIがGPT-4をトレーニングするために使用しました。
  • NvidiaのAI GPUに対する関心が高まり、同社の株価は2023年に230%以上上昇しました。第3四半期の収益は前年比170%増の約160億ドルと予想されています。
  • H200は、トレーニング後の大規模モデルを使用してテキスト、画像、予測を生成する「推論」を行う際の性能を向上させます。MetaのLlama 2 LLMを使用したテストでは、H100に比べてほぼ2倍の速度で出力を生成するとされています。
  • H200は2024年第2四半期に出荷予定で、AMDのMI300X GPUと競合します。Nvidiaは、H100との互換性を保ちつつ、H200を4GPUまたは8GPUサーバー構成で提供し、Armベースのプロセッサと組み合わせたGH200チップも用意します。また、Nvidiaは今後、より高い需要に応えるためにアーキテクチャの更新サイクルを2年から1年に短縮する計画です。

米国CPI は算出方法を一部変更で若干上昇の計算結果となる予想

  • 米国のCPIは、2023年10月から医療保険料の算出方法を変更することにより、物価圧力が若干上昇する見通しです。これまで毎月約4%下落していた医療保険カテゴリーが、新しい算出方法により約1%上昇すると予想されています。
  • この変更は、総合インフレを抑制する要因となっていた医療保険料が、少なくとも短期的にはCPIに上昇圧力をかけることを意味します。バークレイズのエコノミストは、FRBが好んで使用するPCE価格指数には影響しないため、金融当局はこの変更を看過すると予想しています。
  • 医療保険の契約内容や保険料が多様であるため、労働統計局は間接的な方法でコストを計算しています。医療保険の指数は6年ぶりの低水準にありますが、実際に米国民が支払っている額はこれとは異なります。
  • 米中首脳会談では、経済が両国関係の基盤となっています。バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は、相互依存を認め、経済面での協力を模索する見込みです。
  • 両国は、台湾問題や経済競争のルールなど多くの不一致を抱えていますが、来年の米大統領選まで一定の歯止めをかけたいとの思惑で一致しています。米中貿易は2022年に約7600億ドルに達し、両国の経済的な結びつきは依然として強いです。

日本経済はコロナ回復の波は終わり、マイナス成長の見込み

  • 2023年7月から9月の日本経済は、コロナ禍からの回復にもかかわらず、4四半期ぶりのマイナス成長が予想されており、主に外需の低下が影響している。内閣府の発表によると、前期比0.1%減、年率0.4%減の見込みである。
  • 個人消費は前期比0.3%増と予想されているが、物価高の影響でその増加は力強さを欠いている。一方、設備投資に関しては、明治安田総合研究所と三菱総合研究所の間で見解が分かれており、前者はマイナス成長を、後者はプラス成長を予想している。
  • 政府はデフレ脱却を目指し、2023年度補正予算案として13.2兆円を閣議決定。この経済対策の全体的な効果は、実質GDPを今後3年で年平均1.2%押し上げると試算されているが、その効果の実現は不確実である。
  • 日本銀行は、物価安定目標の2%達成に向けて、現在の金融緩和政策を継続する方針を示している。市場では政策修正の可能性に注目が集まっているが、日銀は賃金と物価の好循環が明確になるまで緩和を続けるとしている。
  • 円安の影響で輸入物価が上昇し、これが企業の賃上げや消費の妨げとなっている。円安が恒常化すると、経済の好循環を実現するのが難しくなるとの見方が示されている。

東京首都圏の災害対策は不十分?

  • 東京は気候変動による増加する豪雨や台風に対抗するため、埼玉県にある巨大な地下水路ネットワーク「首都圏外郭放水路」を含む高度な水害対策インフラを整備している。このプロジェクトは2300億円をかけて2006年に完成し、首都を大災害から守るための国の取り組みを象徴している。
  • しかし、気候変動による降雨量の増加と頻発するゲリラ豪雨により、これらの対策だけでは将来の洪水から地域を守ることは保証されないとの懸念がある。日本の自然災害と気候関連災害の70%以上が水害であり、東京はその最前線に位置している。
  • 東京首都圏は世界で最も人口密度が高い地域の一つで、約3700万人が暮らしており、地盤沈下により拡大する海面下の「ゼロメートル地帯」には約150万人が住んでいる。これにより、極端な水害は首都圏の交通網を麻痺させ、復旧に多大な費用と複雑さをもたらす。
  • 「TOKYO強靱化プロジェクト」として、15兆円規模の資金が首都のインフラ強化に充てられる予定であり、洪水対策インフラの強化に約6兆6000億円が投じられる。この計画には、雨水流出を貯留する下水道システムの拡張や高台のコミュニティー建設、地下貯水池の容量倍増などが含まれる。
  • 日本は世界で5番目に大きな温暖化ガス排出国であり、2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げているが、他の先進国に比べて目標達成に向けた進展は遅れている。気候変動の緩和と適応の両面で大きな役割があるが、適応だけでは十分ではないとの指摘がある。

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