気になるニュースまとめ【23/12/11】

興味を引いた最近のニュースを要約してまとめています。

各国の金利決定を巡る動向

  • FRBとECBの政策決定:世界各地の中央銀行が、インフレサイクルの不確実性の中、今年最後の金融政策を決定する。FRB議長はインフレの進展と物価圧力のリスクを認識し、ECB総裁は市場の利下げ期待を抑える見通し。
  • G10諸国の中央銀行の動き:G10諸国の中央銀行は今後数日間で会合を開催し、世界経済の60%を占める金利が60時間内に決定される。
  • 金融市場の圧力:多くの政策当局が金融緩和への転換を急がない理由を説明する圧力に直面しており、インフレデータの弱含みと景気軟化の証拠に基づく利下げ観測が強まっている。
  • 米国の状況:FRBは政策金利を20年ぶりの高水準で据え置く見込みであり、11月の米消費者物価指数(CPI)では、インフレ鈍化が漸進的であることが示される見込み。
  • ECBと英中銀の対応:ラガルドECB総裁は、4月の利下げ期待を抑制する見込みであり、英中銀は金利の据え置きを予想し、インフレとの闘いが終わっていないと警告する見通し。

香港で続く株式市場の低迷

  • 証券会社の閉鎖と株価低迷:香港の株式市場の歴史的低迷により、地元証券会社の閉鎖が相次いでいる。2022年には過去最多の49社が閉鎖し、今年は30社に上る。ハンセン指数は4年連続の下落に向かい、新型コロナウイルス対策や国家安全維持法の導入による影響がある。
  • 市場流動性の減少:平均売買高は5年平均を14%下回り、IPO市場は2001年以来最悪の年に。外国人の投資意欲減退とIPO市場の低迷により、流動性が干上がっている。
  • 中小証券会社の苦境:主に売買手数料と信用取引関連ビジネスに依存する中小証券会社が市場低迷の影響を受けている。香港証券協会の調査では、昨年72%以上のブローカーが損失を出し、25%以上が年内に業務を縮小する計画。
  • 投資家心理の変化:年初には中国株がゼロコロナ政策終了を受けて回復すると見込まれていたが、経済の低迷や消費の弱さ、米中関係の緊張、不動産危機などにより、投資家の心理は下向きに。
  • 海外資金の逃避と投資家の関心低下:流動性不足は香港と中国に対する機関投資家の関心の低下を示している。世界の投資家は過去2年間で香港の保有資産の大部分を売却し、中国をグローバル・ポートフォリオで「重要でない」と考えるようになった。

波乱中の中東情勢で行われるエジプト大統領選挙

  • 選挙の背景:エジプトでは、アブデル・ファッターフ・アッ=シシが3期目の大統領職を目指している中、大統領選挙が行われる。国は経済危機とガザとの国境での戦争に直面している。
  • シシの再選の見通しと課題:シシの再選はほぼ確実と見られ、彼の即時の優先事項は記録的なインフレの抑制、慢性的な外貨不足の管理、イスラエルとガザのハマス統治者との間の紛争からの波及効果の防止となる。
  • 選挙プロセス:投票は3日間に渡り行われ、結果は12月18日に発表される。反対派からはこの選挙を「茶番」と見なす声もあるが、政府のメディア機関はこれを政治的多元主義への一歩としている。
  • 選挙への市民の反応:シシに対抗する3人の候補者はいずれも高名ではなく、最も有名な挑戦者は10月に出馬を取りやめた。一部市民は選挙の意義に疑問を感じている。
  • シシの経歴と政策:シシは2013年にエジプトの初の民主的に選ばれた大統領、ムハンマド・ムルシを軍事クーデターで失脚させ、翌年に97%の票を得て大統領に選出された。以来、彼はリベラル派やイスラム主義者を含む多くの活動家を逮捕し、人権団体は数万人が投獄されたと報告している。彼と彼の支持者は、エジプトを安定させるためにこの弾圧が必要だと主張している。

EVよりハイブリッド車が需要を伸ばす

  • 全電動車の販売低迷とハイブリッド車の台頭:全電動車の販売が予想よりも遅く進んでいるため、主要な自動車メーカーは消費者の需要に応え、連邦燃費と排出基準に関連する高額な罰金を回避するためにハイブリッド車を再考している。
  • ハイブリッド車の販売増加:2023年11月までの米国の自動車販売では、ハイブリッド電気自動車(HEV)が8.3%を占め、約120万台が販売された。これは昨年の総販売台数に比べて2.8ポイントの増加である。
  • 消費者ニーズと燃費規制への対応:HEVは伝統的な内燃機関と電気自動車(EV)のバッテリー技術を組み合わせており、短期的には燃料消費と排出量を下げるのに役立ち、消費者をEVに慣れさせることができる。
  • 様々な自動車メーカーの戦略:トヨタ、ホンダ、現代自動車を含む企業がハイブリッド車の生産と販売を積極的に増やそうとしている。フォードはハイブリッド車の生産を増加させる計画を発表し、ジェネラルモーターズ(GM)は2035年までにすべての軽量車をEVにする計画を続けている。
  • ハイブリッド車の再評価:ハイブリッド車はEVと比較して安価であり、航続距離不安や充電インフラの不足といったEVに関連する多くの懸念を軽減する。また、規制当局が提案する燃費向上とEVへの移行に関する新たな基準に対応するためにも重要な役割を果たす可能性がある。

楽天が大規模言語モデルを開発中?

  • 楽天のAI言語モデル計画:楽天は、次の2ヶ月以内に独自の大規模言語モデル(LLM)を立ち上げる計画であることを、CEOの三木谷浩史氏がCNBCに語った。楽天は、銀行業務から電子商取引、通信に至るまで多岐にわたるビジネスを展開しており、独自の大量の「非常にユニークな」データをLLMの訓練に利用できる。
  • 楽天のデータセットの特徴:三木谷氏によると、楽天は他に類を見ないデータセットを持っており、それをLLMの訓練に使用する予定である。
  • AIモデルの内部利用:楽天はこのAIモデルを、まず社内で運用効率とマーケティングの20%向上を目指して使用する計画である。
  • サードパーティビジネスへの提供:三木谷氏は、アマゾンやマイクロソフトのように、このモデルを第三者のビジネスに提供し、彼らがビジネスで活用できるようにする意向を示した。
  • 日本企業のAI言語モデル開発への取り組み:これまで米国や中国の技術大手が自社の大規模言語モデルを立ち上げてきた中、日本企業はやや遅れをとっていたが、追いつこうとしている。特に日本語に特化したLLMを開発することで、米中のライバルに対する優位性を確立できる可能性がある。

楽天がどのようなビジネスモデルを描いているのか詳細不明だが、現状、LLMのような生成AI開発は一基数百万円するGPUをどれだけ多く確保して計算資源を手に入れるかで性能が左右される状況。資金繰りに苦しい楽天がどれだけの事ができるかは疑問。

米国の企業で変わるクリスマスパーティーの過ごし方

  • 伝統的なクリスマスパーティーからの変化:米国の企業では、伝統的なシャンパンやプレゼント交換を含むクリスマスパーティーから離れ、季節的な意味合いから切り離された年末イベントへのシフトが進んでいる。
  • 体験型イベントの選択:教育関連テクノロジー企業アウトスクールを含む多くの企業が、従来のパーティースタイル以外の選択肢を模索し、ピックルボールのレッスンなど体験型イベントを選んでいる。
  • チームの団結を促す新たな方法:スウィンプリーのCEOによると、多くの企業がチームを団結させる新しい方法を模索しており、これが屋外スペースの需要増加につながっている。
  • 祝賀行事の変化:企業イベントを手掛けるチームビルディング・ドット・コムの担当者は、明確にホリデーをテーマにしたイベントの代わりに、推理ゲームやワカモレ作り競争などのイベントを予約する企業が増えていると述べている。
  • 包括的で印象深い祝賀行事へのシフト:この傾向は、特定の祝日を重視しない方向性と、飲酒を主要アクティビティーとするイベントからの脱却を示すものであり、会社の業績や従業員の労をねぎらう機会を提供している。

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