気になるニュースまとめ【23/12/26】
興味を引いた最近のニュースを要約してまとめています。
目次
米国でインフレに対する消費者感情
- 経済に対する消費者の見方: 最近数年間の高いインフレーションによる怒りが、アメリカの一般消費者の経済に対する見方を悪化させている。強い労働市場や住宅価値の上昇、株式市場の回復がいくらかの肯定的な影響を与えているが、インフレーションの高さによる不満が依然として強い。
- 個人の経済状況: カイル・コノリーは2023年を振り返り、雇用の喪失や生活費の上昇などの挑戦を経験。彼女は外食や映画に行くなどの日常の贅沢を削減し、クリスマスの祝いも以前より控えめになる。
- 経済指標と消費者感情: アメリカの一般人が強いとされる経済について悪い感情を持つ理由は、高い物価の影響が大きい。ミシガン大学の調査データによると、消費者感情は改善しているものの、パンデミック前のレベルからはまだ遠い。
- インフレと雇用市場: 労働市場の強さは消費者の経済に対する見方を改善させることが期待されているが、インフレーションが消費者の意識により大きな影響を与えている可能性がある。雇用機会は豊富だが、物価の上昇が人々の手持ち資金に影響を与えている。
- 2024年への展望: 経済学者は新年に向けて楽観的であり、不況を回避し、金融政策が利子率を下げる可能性が高まっている。しかし、一般のアメリカ人にとっては、インフレーションと財政状態が引き続き重要な関心事となる見込み。
2024年に向けた市場の利下げ期待とその他諸々
- ウォール街の2024年の利下げ期待: ウォール街は2024年にアメリカの利下げが行われることに期待しているが、実際の経済状況は金融引き締めの影響をまだ受けている。過去2年間の中央銀行のインフレ抑制策により、企業や消費者の借入コストが上昇し、来年も支出を圧迫すると予想されている。
- 経済のソフトランディングとリスク: 2024年の世界経済は、金融危機とコロナ禍を除いて2001年以来の低成長にとどまると予想されている。企業の借り換えコストが上昇し、消費者信用もすでに圧迫されている。
- インフレと金融政策の影響: インフレを過小評価していた中銀が利下げに転じるタイミングが遅すぎると、景気減速に歯止めをかけられなくなる可能性が懸念されている。金利敏感なカテゴリーでは支出の軟化が続くと予想されている。
- 家計への影響と企業の対応: 物価高やサービス価格の高騰、家賃やクレジットカード金利の上昇により家計は消耗している。企業も販売不振や価格上昇により削減措置をとっており、特にハズブロやフォード・モーター、ナイキなどが経費削減や人員削減を行っている。
- 銀行セクターへのリスク: 地域金融機関の経営危機や商業用不動産ローンの不振が、今後数年間で中小金融機関に打撃を与える恐れがある。クレディ・スイスのような大手銀行の破たんや、地銀の破たんが発生し、これが金融市場に影響を与える可能性がある。
長引く戦争で困難な状況に陥り始めるウクライナ
- 2023年の展望と2024年の予測: 2023年初頭、ウクライナの反攻がロシアとの戦争の流れを変えることに期待が集まっていたが、それは叶わず、2024年はさらに困難になる可能性がある。ウクライナの米国やヨーロッパとの同盟が2024年にさらに不安定になるかもしれず、軍事支援パッケージの未来が疑問視されている。
- ロシアの軍事支出と兵器生産の増加: ロシアは軍事支出と兵器生産を増加させ、長期戦に備えていることを示している。一方で、ウクライナは反攻を行う可能性は低く、ロシアは東ウクライナで既に占領した領土を固めることに集中すると予想されている。
- アメリカの政治的影響: アメリカの大統領選挙の結果によって、ウクライナへの支援が減少する可能性があり、これは戦争の行方に大きな影響を与える。特に、前大統領ドナルド・トランプの再選がウクライナへの支援にどのような影響を与えるかが注目されている。
- ウクライナ軍の状況と課題: ウクライナ軍は防衛的な姿勢を取っており、外国からの支援が不足しているため、軍事作戦の一部を縮小している。さらに、悪化する気象条件が攻撃や偵察作戦を困難にしている。
- 交渉の可能性と継続する戦闘: ウクライナとロシアの双方が戦争への投資を増やしているため、戦争を終結させる交渉や停戦に至る可能性は低い。防衛アナリストは、どちらの側も強い立場にない限り、交渉に入ることはないと見ている。
EV市場の低迷
- EV市場の中古需要低迷: 電気自動車(EV)の中古市場の需要が低迷しており、これが新車市場にも悪影響を及ぼしている。中古車市場では、EVの価格は内燃エンジン車よりも急速に下がっているが、これは技術の進歩待ちや充電インフラの不足などが背景にある。
- 価格競争とリース販売の影響: テスラや中国EVメーカーによる価格競争が、新車と中古車の価値を下げている。欧州では新車の多くがリース販売されており、価格急落による損失をリース料の引き上げで埋め合わせる動きが見られる。
- 中古EV市場の重要性と影響: 2021年に欧州で販売されたEVの多くが来年にリース期間を終え、中古市場に出回る予定。これが業界全体に影響を及ぼし、EUの脱炭素化の取り組みにも影響を与える可能性がある。
- 中国EV市場の教訓: 中国では補助金によりEV市場が拡大したが、放置された大量のEVが見られるなどの問題も発生している。欧州や米国でも同様の問題が発生すれば、政治的な援助縮小の声が高まる可能性がある。
- 中古EVの価格下落と業界の対応: 中古EVの価格は約30%下落しており、これに対し、中古車市場全体の価格下落率は5%に留まる。EVのバッテリー品質の評価が難しく、これが中古市場での販売に影響を与えている。
国内保険会社への業務改善命令
- 金融庁による損害保険会社への改善命令: 金融庁は、企業向け保険料の事前調整問題に関連して、東京海上ホールディングス傘下の東京海上日動火災保険を含む大手損害保険4社に対し、保険業法に基づく業務改善命令を出した。
- 対象となる損保4社: 東京海上のほか、SOMPOホールディングス傘下の損害保険ジャパン、MS&ADインシュアランスグループホールディングス傘下の三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険が含まれている。
- 命令の内容と要求事項: 金融庁は、経営責任の所在の明確化や経営管理体制の抜本的な強化を求め、業務改善計画の提出と進捗状況の報告を命じている。
- 改善命令に対する各社の対応: 東京海上と損保ジャパンは、改善と再発防止に全社を挙げて取り組むとコメントしている。
- 保険料の事前調整問題の背景: 金融庁は、東京海上の社員が主導したとされる事案を巡り、6月までに大手4社に報告徴求命令を発出し、その後追加の報告命令を出していた。
シンガポールのコーヒーチェーン市場
- シンガポールのコーヒーチェーン市場: シンガポールには、スターバックスやダンキンドーナツなど世界最大級のコーヒーチェーンがすでに進出しているが、新たなコーヒーチェーンが市場に参入している。これらのブランドは、シンガポールでの成功を国際展開の足がかりと見ている。
- 新規参入ブランド: 過去数ヶ月で、中国のLuckin Coffee、インドネシアのKenangan CoffeeとFore Coffee、カナダのTim Hortons、台湾の専門コーヒーチェーンLouisa Coffeeなどがシンガポールに店舗をオープンしている。
- 国際展開への意欲: Kopi Kenanganの共同創業者兼CEOであるエドワード・ティルタナタは、「シンガポールとマレーシアは国際展開の足がかりにすぎない」と述べ、より多くの国への拡大を目指している。
- シンガポールの経済的重要性: シンガポールは世界的な金融ハブとしての地位を維持し、多くのコーヒーブランドが進出を希望している。特に、国際投資家への可視性を高めるためにシンガポールでの展開を望むブランドがある。
- シンガポール市場の競争と価格: シンガポール人はコーヒーを愛飲しており、コーヒーチェーンは高級モールや商業地域に店舗を開設しているが、地元の選択肢と比べて価格は高めである。シンガポールではスターバックスが142店舗、The Coffee Bean & Tea Leafが74店舗、地元チェーンのHuggsが20店舗を展開している。