気になるニュースまとめ【24/01/05】
興味を引いた最近のニュースを要約してまとめています。
拡大するBYDの軌跡
- 2011年、イーロン・マスクは中国の大手自動車メーカーBYDの製品を笑い、脅威とはみなしていなかった。しかし、BYDは四半期でテスラを追い抜き、バッテリー駆動の車の販売で米国のライバルを上回った。
- BYDは携帯電話のバッテリーメーカーから始まり、今では地球上で最も大きな電気自動車会社の一つとなり、積極的に海外展開している。
- BYDの創業者は化学者の王傳福で、1995年に中国深センで創業。リチウムイオン電池の製造を始め、モトローラやノキアへ供給した。
- 2003年、BYDは小規模自動車メーカーの西安鈞川汽車を買収し、電気自動車への転換を図る。その後、2008年には初のプラグインハイブリッド車、F3DMを発売。
- BYDは「ブレードバッテリー」の開発で電気自動車の成功を収めた。これにより、電気自動車のエネルギー密度と安全性を高めることができた。
気候変動がおよぼす実害
- 2022年、気候災害による強制避難者は記録的な3260万人に達し、アジア地域で特に顕著。これは、同年の紛争や暴力による避難者数2830万人を上回る。
- 2022年に最も多くの新たな国内避難者を生んだトップ5カ国のうち4カ国はアジアに位置し、パキスタンが820万人で最も多かった。
- 世界銀行の2021年の報告によると、気候変動は2050年までに世界の6地域で2億1600万人を国内避難に追いやる可能性がある。
- 南アジアは、人口密度の高さと気候変動の影響の強さから、最も多くの避難者を生む地域と予想される。バングラデシュ、パキスタン、アフガニスタンが特に影響を受けやすい。
- 避難者の経済的影響は大きく、例えばオーストラリアの2019-2020年のブラックサマー森林火災では、避難者による経済生産の損失が1人1日あたり約510ドルになると推定されている。
中国の不動産市場の動向
- 中国では現在、不動産市場の在庫過剰問題が深刻で、GROW投資グループの首席エコノミスト、ハオ・ホン氏によると、この在庫を解消するのに10年以上かかる可能性がある。
- 現在の販売ペースでは、既存の住宅在庫を約2年で売り切ることができるが、建設中の住宅在庫は10年以上かかると予想される。
- 中国の不動産開発業者は、2020年からの負債危機に陥り、家の売上と価格の成長が鈍化。不動産セクターは中国経済活動の約3分の1を占める。
- 中国政府は「3つの赤い線」政策により、不動産開発業者の債務を制限。エバーグランデやカントリー・ガーデンなど、多くの企業が影響を受けている。
- 中国政府は不動産セクターだけでなく、技術革新や国内消費の拡大、高水準の外国投資の促進、農業の活性化による食糧安全保障など、経済成長の新たな要因を見つける必要がある。
2024年の世界経済で起こりえる事
- 2024年の世界経済は、インフレ、金融引き締め、戦争、中国の不動産危機などにより試練に直面している。米国では予想に反して消費が堅調で、中国はEV産業の活況により成長を達成し、インドも世界経済の成長を支えている。
- 国際通貨基金(IMF)は、2024年の世界経済成長率を2.9%と予測。戦争の継続と多くの国での国政選挙が政治情勢を左右する見込み。
- 米国経済のリセッションかソフトランディングかは、雇用市場がどう持ちこたえるかにかかっており、失業率は年末までに4.1%まで上昇する可能性がある。
- 中国は不動産危機を抑え込むことができるかどうかが焦点。不動産開発業者は販売されたが建設されていない膨大なポートフォリオを抱えており、政府は救済策を検討している。
- 日本はマイナス金利からの脱却に向けて慎重な動きが必要であり、利回りの上昇により円が本国に戻り、金融市場に混乱を引き起こす恐れがある。