陥りがちな7つの認知バイアスについて【雑記】
今回は、書籍『ビジネスモデル・ナビゲーター』に書かれていた、人間が陥りがちな7つの認知バイアスについて感じ入るところがあったので紹介します。
本書の中では、新たに考え付いたビジネスモデルのアイデアを分析して選択する作業においてよく起こる判断ミスの主な原因として、7つの認知バイアスを取り上げています。
多くの人はビジネスモデルのアイデアを自ら分析・判断する事は決して多くは無いと思いますが、7つの認知バイアスについては色々な方面で応用できそうだと感じたので、読まれた方の何かしらの参考になれば幸いです。
7つの認知バイアス
以下が、一般的に人間がよく陥ってしまう7つの認知バイアス(無意識な思い込み)となります。
①現状維持バイアス
人間は、現状維持を感情的に心地よく感じるため、いわゆる業界の常識を無視したり、現状を乱すような存在の登場には不快感を感じるように出来ている。
②松竹梅の法則
人間は、"松", “竹", “梅" のように高級~中間~安価とグレードが段階的に異なっているものを同時に目の前に見せられると、大抵の場合は中間グレードの “竹" を選ぶ傾向がある。大抵の人は極端なものを避ける。
③アンカリング効果
どんなにでたらめな数字でも、いったん目の前に提示されると、以降に出す代替案は最初に出したでたらめな数字との比較で判断される。
やり手の営業マンはこの事を熟知しており、最初にフルオプションの高額な見積を見せて顧客に値段を印象付けておき、後で本当の価格提案をする際に値段を下げて、あたかも安くお得に買い物が出来たと顧客に錯覚させるテクニックをよく使う。
④埋没費用
人間は、ある物事に今までに投じてきたお金や時間や労力が大きいほど、後にそれが失敗だったと気づいても損切りして撤退する事が苦痛に感じ、その場に留まり続けてしまう。
⑤刷り込み効果
人間は、ある事柄について何度も何度も繰り返し聞かされると、仮に何の根拠も無かったとしてもそれが真実だと信じてしまう。いったん無意識に信じ込んでしまうと、自力で疑わない限りそれを消し去る事は難しい。
⑥損失回避バイアス
小さな損失リスクを完全に無くす事ができるがリターンは小さい「選択肢A」と、大きな損失リスクを半分にする事ができるがリターンは大きい「選択肢B」があった場合、人間は「選択肢A」の方を好む傾向がある。
言い方を変えると、より安全性(現状維持)が確保されるのであれば、プラス面の可能性は蔑ろにされがちである。
⑦バンドワゴン効果
人間は、周囲の人間からの圧力に大きな影響を受ける生き物である。したがって、人間は群衆に従いやすく、表だって反対する声が無ければ多くの人は考えなしに群衆の流れに乗ってしまう。
認知バイアスが働いている事を自覚しよう
以上、7つの認知バイアスについて紹介してみました。
よく知られているような内容もあったり、名前は知らないけど体感的に納得できるような事柄もありました。
個人的には、特に⑥損失回避バイアスが一番耳に痛いですね(笑)。私は基本的に小心者なので、いとも容易く損失回避バイアスにはまってしまうタイプの人間と言えます。
人間である以上は完璧で居続ける事など不可能なのですが(相田みつを先生もそう言っている)、この認知バイアスが常に自分に働いているという事を少なくとも自覚して、客観的により良い選択が出来るようになりたいですね。
逆に、世の中の賢い人達はこのような認知バイアスを活用して、私達に商売をしている事も頭の片隅に入れておきたいところです。
(賢さに自信のある人は、これらの認知バイアスを他者に対して仕掛ける側に回ってみてもよいかもしれませんね😎 ただし自己責任で。)
それでは、また~👋